富山・石川の給湯器交換|寒冷地仕様は本当に必要?一般地仕様でOKな理由
「富山や石川で給湯器を選ぶなら、一般地仕様または寒冷地仕様どちらがいい?」
給湯器の交換を検討しているときにこのような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
結論から言えば、富山・石川の平野部・市街地にお住まいであれば、寒冷地仕様を選ばなくても、一般地向けの給湯器を使用しても凍結による故障のリスクは低めです。
この記事では、富山・石川の気候特性を踏まえながら、一般地仕様で問題ない理由と、冬を快適に乗り切るための凍結防止のポイントをご紹介します。
なぜ富山・石川の平野部では「一般地仕様」で大丈夫なのか?

まずは、「寒冷地仕様」とは何か、そして北陸の気候について整理しておきましょう。
「寒冷地仕様」の給湯器とは?
寒冷地仕様の給湯器は、-10℃から-25℃ほどの厳しい寒さでも安定してお湯を供給できるように設計されたタイプです。
本体の貯湯ユニットには凍結防止ヒーターが組み込まれており、極端に気温が下がっても内部を温め続けて凍結を防ぎます。また、循環凍結防止運転機能や圧縮予熱運転機能など、凍結対策が施されています。
寒冷地仕様は主に北海道や東北の内陸部、高冷地など、冬の最低気温が非常に低い地域の使用を想定しています。
富山・石川の気候特性
「雪国」という印象が強い富山県や石川県ですが、寒冷地仕様が使われる地域ほどの極端な冷え込みではありません。
気象庁のデータによると、平野部や市街地の冬(12月〜2月)の最低気温は、おおむね-3℃〜-6℃程度です。
−10℃を下回る日はほとんどなく、給湯器が凍りつくほどの寒さになることはまれです。
一般地仕様給湯器の対応温度
現在販売されている一般地仕様の給湯器の多くは、気温が-10℃程度前後まで下がっても使えるように設計されており、さらに、外気温が下がると自動でポンプが動いて凍結を防ぐ「凍結予防運転」も標準で搭載されています。
そのため、富山や石川の平野部の冬の気温であれば、一般地仕様を選んでも問題ないでしょう。
知っておきたい!寒冷地仕様と一般地仕様の3つの違い

寒冷地仕様と一般地仕様の主な違いを、3つのポイントで見ていきましょう。
1. 本体価格とランニングコストの違い
寒冷地仕様の給湯器には、凍結防止用のヒーターや耐寒性を高める強化部品が搭載されています。
その分、一般地仕様に比べて価格が数万円〜数十万円ほど高くなるのが一般的です。
北陸の平野部では、こうした機能が実際の気候にはオーバースペックとなり、必要のない部分にまで費用をかけてしまうことになるかもしれません。
また、ヒーターの数が多いため、わずかではありますが電気代も高くなる傾向があります。
2. 凍結対策機能の違い
寒冷地仕様は、極寒地で水が完全に凍ることを防ぐため、配管接続部など広範囲に強力なヒーターを内蔵し、直接的に凍結を防ぐよう設計されています。
一方、一般地仕様は「循環凍結防止運転機能」という、外気温が下がると自動的にポンプを稼働させ、配管内の水を循環させて凍結を防ぐ機能が備わっています。
富山・石川の市街地の平均的な最低気温(−3℃〜−6℃)であれば、この機能で対応可能です。
3. 設置工事のしやすさ
寒冷地仕様は、内部に凍結防止のヒーターや特殊な配管構造が備わっているため、本体がやや大きく、構造も複雑です。そのため、設置場所によっては工事が難しくなる場合もあります。一方、一般地仕様はコンパクトで設置場所の自由度が高く、交換作業もスムーズです。
つまり、必要以上に高性能な仕様を選ぶと、価格が高くなるだけでなく、設置の選択肢が狭まる可能性が高くなるのです。
一般地仕様の給湯器でも安心!富山・石川の冬を乗り切る凍結対策

富山・石川の冬は冷え込みが厳しい日もありますが、基本的な凍結対策をしておけば、一般地仕様でも問題なく使用できます。ここでは、基本の対策と、より安心できる工夫を紹介します。
1. 凍結予防運転を止めない
最も大切なのは、給湯器の電源を切らないことです。
凍結予防運転機能は、外気温が氷点下に近づくと自動的にポンプが配管内に水を循環させ凍結を防ぎます。
「節電のためにリモコンの電源を切る」という方もいますが、実はそれが凍結の原因になることも。冬の間は電源を入れたままにしておきましょう。
2. 寒波の日や外出時のプラス対策
冷え込みが厳しい夜や、家を数日空けるときは次の方法もおすすめです。
・浴槽に残り湯を張っておく
追い焚き機能付きの給湯器なら、浴槽にお湯を残しておくことで凍結防止効果が高まります。
・お湯の水栓を少しだけ開けておく
外気温が−5℃以下になる予報の夜は、お湯側のレバーを鉛筆の芯ほどの細さで開けておくと凍りにくくなるため安心です。
3. 設置環境などの工夫
次のポイントを意識することで、凍結のリスクをさらに減らせる可能性が高まります。
・外壁の南側や軒下など、風や雪の影響を受けにくい場所に設置する
・配管に保温材を巻いておく
・定期的に点検・清掃を行う
富山・石川の給湯器設置の施工事例を紹介
最後に富山・石川での給湯器設置の施工事例を紹介します。
事例1:本格的な冬を前にエコキュート交換
Before

After

お風呂の途中でお湯が出なくなったり、エコキュートの湯量が減少したりする現象が起こり、本格的な冬を前に安心してお風呂に入りたい、とのことからエコキュート交換を希望されました。パナソニックエコキュートNSシリーズは、しっかりお湯が張れる仕様のため、寒い冬が来ても快適にお湯を使えるようになりました。
事例2:追い炊き可能なエコキュートへ交換
Before

After

油だき温水ボイラーから自動お湯張り・追いだき可能なエコキュートへ交換を行いました。エコキュートにしたタイミングでタンク容量も大きくしたため、お客様のご家族が帰省して出湯量が増えても安心です。
事例3:電気代がお得に!電気給湯器からエコキュートへ
Before

After

電気代の値上げがお悩みだったため、電気温水器から深夜電力をお得に使えるエコキュートへの交換を検討されていました。エコキュートに替えてからは自動お湯張りで快適に。設置の際には土間打ちを行い、さらに積雪にも対応できるようヒートポンプに50cmの架台を設置しています。
事例4:エコキュート交換と配管リフレッシュで快適なお風呂に
Before

After

10年以上お使いのエコキュートの不具合をきっかけに、フルオートタイプのエコキュートにグレードアップ。保温・追い炊き機能で快適なお風呂生活がかないます。同時に配管のリフレッシュも行いました。エコキュートは室内設置のため、もし厳しい寒さが来ても長く使える可能性が高まります。
エコキュート交換で快適なお風呂生活!配管もリフレッシュ/石川県羽咋郡
まとめ

富山・石川と聞くと「雪国」「寒さが厳しい」と思われがちですが、実際のところ、平野部や市街地の最低気温はおおむね−3〜−6℃ほどです。
これは、多くの一般地向け給湯器が対応できる範囲のため、基本的な凍結対策を行えば、冬も安心してお湯を使えます。大切なのは、気候に合った給湯器を選び、適切な設置環境を整えることです。
給湯器の交換や修理をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。