エコキュートの水漏れはセルフチェックで原因究明!対処方法と交換の目安について解説
「エコキュートから水が漏れている!」と気づくと、多くの方は「故障したのでは?」と不安になりますよね。
実際には、エコキュートの水漏れには部品の不具合や経年劣化による「故障につながるケース」のほか、結露や排水などの「正常な現象」もあります。見た目だけでは判断しにくいため、慌てて修理を呼ぶ前に原因を切り分けることが大切です。
この記事では、ご家庭でできる水漏れのチェックポイントや応急処置、そして交換や修理を検討すべきサインをわかりやすく解説します。とくに「設置から10年以上経ったエコキュートで水漏れが起きている」という方は、買い替えの目安にもつながる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
心配いらない水漏れ|よくある3つのケース
まずは「正常な現象」の例を確認しておきましょう。
以下のケースに当てはまる場合は慌てて修理を依頼せず、しばらく様子を見ても大丈夫です。
ケース1:朝方に室外機の周辺だけ濡れている
朝方に室外機のまわりが濡れている場合は、結露が原因のことが多く、故障ではなく、結露が原因だと考えられます。
エコキュートはお湯を沸かすときに空気の熱を利用します。
室外機内の空気が冷やされると水滴(結露)が発生し、排出口から流れ出ます。
天候によりますが、ある程度時間がたてば自然に乾くレベルであれば心配はありませんが、念のため数日は朝の室外機の様子を確認するようにしましょう。
ケース2:逃し弁から水が流れる
タンクからの水が逃し弁を通って流れている動きは、故障ではなく正常なものです。
水を加熱すると体積が膨らみ、タンク内の圧力が上がります。
その圧力を調整するために「逃し弁」という安全装置が働き、余分な水を排出します。
タンク周りに少し水がついていて気になる場合は、その部分をタオルで拭いてみてください。
ケース3:長期間不使用後の再稼働時の水の排出
旅行や帰省などでしばらく使わなかった後に運転を再開すると、内部にたまっていた水が一時的に排出されることがあります。
運転再開の直後だけ水が出て、しばらくすると止まる場合は問題ないでしょう。
放置すると危険|チェックすべき3つの水漏れ症状

ここでは、放置すると危険な水漏れの症状を3つご紹介します。
とくに、10年以上お使いのエコキュートでこれらの症状が見られる場合は、早めに専門業者に相談しましょう。
症状1:時間を問わず配管の接続部分からポタポタ
沸き上げ中以外の時間でも、配管の接続部分から水がポタポタと流れている場合は部品の劣化や詰まりが考えられます。
配管は紫外線や外気によるダメージを受けやすく、ゴムパッキンや金属部品の劣化で水漏れすることがあります。
少ない量であっても、エコキュート本体の腐食など大きな損害につながりかねません。
症状2:タンクや室外機の下から常に水が漏れている
タンクや室外機の下から常に水が漏れている場合は、内部部品の劣化や詰まりが疑われます。
水道水に含まれるわずかな不純物やミネラル成分などがタンク内にたまり、詰まりや劣化の原因となることがあります。
濡れた箇所が長時間乾かない場合は、点検が必要です。
症状3:リモコンにエラー表示が出ている
エコキュートのリモコンに「漏水検知」のエラーが表示される場合は、本体内部の漏水やセンサーの異常の可能性があります。
また、お湯の使用量は普段通りなのに「お湯がなくなりました」という表示が早く表示されるケースも、水漏れを疑ってください。
見えない場所で水漏れが起きていることもあるため、プロによる確認がおすすめです。
危険な水漏れを発見したら|自分でできる応急処置

水漏れを発見したら、できるだけ被害が大きくならないように専門業者に問い合わせしましょう。その前に対応しておきたい応急処置を3つご紹介します。
エコキュートの電源を切る
まずは漏電防止のために、エコキュートの運転を止めましょう。
タンクの中部・下部にあるカバーを開け、漏電遮断器(ブレーカーの一種)をオフにし、エコキュートの電源を切ります。
漏電遮断器の場所が分からない場合は、エコキュート専用のブレーカーを落として運転を停止します。
止水栓や元栓を閉める
次に止水栓を閉めます。
止水栓を閉めれば、エコキュートへ水が流れなくなるため一時的に水漏れを止められます。
位置がわからなければ、水道の元栓を閉める方法もありますが、飲用水やトイレなどへの水も全て止まってしまうため、なるべく止水栓で対処できると便利です。
水漏れ箇所やエラーコードを写真に残す
水漏れ箇所やエラーコードについては、スマートフォンなどで撮影しておくとスムーズに状況を伝えられるのでおすすめです。
修理を依頼する際は画像を確認しつつ「水漏れの場所」「水漏れの状況」などをわかる範囲で伝えましょう。
使用期間10年超えの水漏れは「交換」がおすすめな3つの理由

放置できない水漏れだと判断できても「修理」か「交換」、どちらがいいのか悩むケースもあるでしょう。
使用状況や年数によって適切な処置は異なりますが、使用期間が10年を超えたエコキュートの場合は交換がおすすめです。その理由を解説します。
理由1:修理しても別の不具合が起こりやすい
エコキュートの一般的な寿命は10〜15年程度といわれています。
寿命に近づいた機種では、ひとつの部分を修理しても別の部分に不具合が出やすく、修理を繰り返すことになりかねません。
さらに、本体そのものが故障してしまえば、せっかくの修理代が無駄になる可能性もあります。
理由2:修理用の部品が手に入らず修理できないことも
設置から10年以上経つ機種は、修理用の部品がすでに製造・販売されていない場合があります。
たとえ修理を希望しても部品が入手できないため、結果的に本体ごとの交換が必要になるケースも少なくありません。
理由3:最新機種へ交換すると省エネ・節電になる
最新のエコキュートは、省エネ性能や機能が向上しています。
10年前の機種より少ない電気で効率的にお湯を沸かせるため、最新機種へ交換すると光熱費の節約につながります。
さらに、便利な新機能も搭載されている機種を選べば、快適な暮らしと節電を両立できるでしょう。
【事例紹介】水漏れをきっかけにエコキュートを交換
ここからは、水漏れをきっかけにエコキュートを交換した事例を2件ご紹介します。
事例①フルオートタイプになり便利になった事例(石川県羽咋郡)
Before

After

エリア:石川県羽咋郡
施工前:Panasonic エコキュート セミオート
施工後:Panasonic エコキュート フルオート
13年間使用していたエコキュートのタンク下部から水漏れが発生し、点検の結果修理は不可能となり交換へ。
もともとは自動湯はりのみの機種でしたが、今回の工事で、スイッチ操作ひとつでお湯はり・保温・たし湯を自動で行ってくれる、「フルオートタイプ」へグレードアップ。
循環配管も新しくなり、室内設置で今後も安心して使えるようになりました。
エコキュート交換で快適なお風呂生活!配管もリフレッシュ/石川県羽咋郡
事例②家族構成の変化に合わせて容量をコンパクト化した事例(富山県小矢部市)
Before

After

エリア:富山県小矢部市
施工前:コロナ エコキュート
施工後:コロナ フルオートエコキュート 370L
13年間使用したエコキュートに水漏れが発生し、交換しました。ご家族の人数に合わせて容量を460Lから370Lへサイズダウン。さらに、補助金対象機種を選んだことでお得に交換できました。
まとめ
エコキュートの水漏れに気づいたときは、まず落ち着いて原因を確認することが大切です。
中には心配のいらないケースもありますが、放置すると故障や急なお湯不足のリスクがあります。
安心して快適にお湯を使うために、これを機に計画的な交換や点検を検討してみてはいかがでしょうか。
まずはお気軽にご相談ください。
専門スタッフがご自宅の状況を確認し、最適なプランとお見積もりをご案内します。