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エコキュートの耐塩害仕様とは?沿岸地域での交換・修理で失敗しない選び方

エコキュートの耐塩害仕様とは?沿岸地域での交換・修理で失敗しない選び方

富山湾や日本海など、豊かな海に面する石川県と富山県では、広範囲で海沿いの地域が広がっています。海沿いの地域は自然を身近に感じ、豊かな海産物も得られる一方で、潮風による塩害などに注意が必要です。

特に、エコキュートなどの屋外に設置する設備は、潮風にあたり続けると腐食が進んでしまう恐れがあります。被害を抑えるため、海沿いのエリアでは耐塩害・耐重塩害仕様のエコキュートを選ぶことが安全でしょう。

今回は耐塩害・耐重塩害仕様のエコキュートの特徴を紹介します。交換や修理の目安も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

エコキュートは塩害に弱い?

塩害とは、海水に含まれる塩分が風によって建物や車、自転車などに付着し、木材を劣化させたり、金属をサビ(腐食)させたりする現象です。塩分は風で広範囲に運ばれるため、風向きや風の強さ、季節風の有無などによって、強風時には海岸から約7kmも離れた地域まで飛来する可能性があります。

 

エコキュートは貯湯ユニット内の配管には丈夫で耐腐食性の高いステンレス製を使用している場合が多いですが、設置場所が屋外のため、潮風の影響を受けやすい機器です。特に海沿いの地域では、空気中に含まれる塩分が内陸部よりも多くなるため、金属の腐食が進みやすく、エコキュートの故障を引き起こす可能性が高くなります。

 

塩害のリスクをできるだけ減らすためにも、海沿いの地域では耐塩害仕様や耐重塩害仕様のエコキュートを選び、海水や潮風に直接さらされることを極力回避するような場所に設置するのがおすすめです。

エコキュートの「耐塩害仕様」と「耐重塩害仕様」の違い

海からの距離が近いほど、塩害で受ける被害の程度も重くなる傾向です。設置場所と海までの距離に応じて、エコキュートは耐塩害仕様と耐重塩害仕様の2つに分かれます。それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

耐塩害仕様とは

潮風が直接あたらず、海から設置場所までの距離が約300m以上~1km以内の場合は、耐塩害仕様のエコキュートが推奨されています。耐塩害仕様のエコキュートは、ヒートポンプやタンクに防サビ効果のある特殊コーティングを施し、塩害によるサビや腐食を防ぐタイプです。

 

耐塩害仕様のエコキュートは、潮風が直接あたらない場所での使用に適しています。

耐重塩害仕様とは

耐重塩害仕様のエコキュートは、設置場所が海から約300m以内の場合に適しています。周囲に風を防ぐ建物がなく、潮風が直接あたる場所では、耐重塩害仕様のエコキュートを選びましょう。

 

なお、耐重塩害仕様のエコキュートであっても、直接海水の飛沫がかかるような場所への設置はおすすめできません。海水がかかると内部の配線がショートするおそれがあるため、安全面に十分配慮した場所を選ぶようにしましょう。

通常仕様との寿命比較

エコキュートの耐用年数は、一般的に約10年といわれています。エコキュートには耐塩害仕様のほか、一般地仕様や寒冷地仕様などがあり、設置場所ごとに適したタイプを選ぶのが重要です。どの仕様を選んでもエコキュートの寿命が大きく変わるわけではありませんが、普段の使い方やメンテナンスによって実際の寿命は変わります。

 

耐塩害仕様のエコキュートをできるだけ長く使いたいなら、潮風が直接あたらない場所に設置することが大切です。さらに、本体についた塩分を定期的に拭き取るなど、こまめな対応が故障のリスクを抑えることにつながるでしょう。

富山・石川で耐塩害仕様が必要な地域

富山県沿岸地域

富山県や石川県で、耐塩害仕様のエコキュートが推奨されるエリアを、それぞれ紹介します。いずれも海から1㎞以内にお住まいの方は検討してみてください。

富山県の沿岸地域

富山県は、富山湾から吹き付ける潮風が、沿岸部の住宅に大きな影響を及ぼします。特に氷見市・高岡市・射水市・富山市・滑川市などの海沿いのエリアは、内陸部よりも空気中の塩分濃度が高くなるため、金属の腐食が進みやすいです。

日本海側では、強い季節風によって海から運ばれる塩分が広範囲に及びます。

石川県の沿岸地域

能登半島から加賀市にかけて日本海に面する石川県は、塩害のリスクがある地域も広範囲に及びます。かほく市、内灘町、津幡町、宝達志水町、羽咋市、金沢市、白山市、能美市、小松市、加賀市などの沿岸部は、特に潮風による塩害の影響を受けやすいエリアです。

石川県では強い北西風が吹き抜けることもあり、塩分を含んだ海水が広範囲に飛散します。

エコキュート交換・修理の判断ポイント

耐塩害仕様のエコキュートでも、長く使い続けていると部分的に変色や腐食が発生するなど、塩害の影響があらわれることがあります。軽微な不具合であれば修理で対応できますが、中には交換が必要になるケースも少なくありません。修理で済む場合と交換が必要になる場合について、それぞれ解説します。

修理で済む場合

塩害によるサビや腐食が軽微な場合や、保証期間内の場合は部品交換や修理で対応可能なことがあります。

交換を検討すべき場合

塩害の影響を長く受けて、タンクや外装に広範囲な腐食がある場合は、修理よりも交換を検討した方がコストを抑えられる可能性が高いです。また、エコキュートの寿命を考えると、10年以上使用している場合も交換を検討した方がよいでしょう。

耐塩害仕様のエコキュートを長持ちさせる工夫

海沿いのエリアでエコキュートを使用する際は、塩害の影響を抑えられる耐塩害仕様が欠かせません。塩害は風に乗って運ばれてくる塩分が原因のため、次のポイントを意識すればエコキュートへの影響を抑えて長持ちさせることも可能です。

 

  • エコキュート本体の汚れを拭き取る
  • 定期的にメンテナンスする
  • 潮風が直接あたらないように風除けをつくる

付着した塩分が固まると茶色く汚れたようになり、そこから腐食しやすくなります。耐塩害仕様のエコキュートは表面にサビを防ぐ加工が施されていますが、影響を抑えるため、汚れに気付いたら固く絞った布巾などで拭き取りましょう。

 

汚れを拭き取りながら本体の状態をチェックし、水漏れや運転時の異音がないかも確かめておくことも大切です。エコキュートが故障してしまうと、お湯が使えずに生活が不便になります。異常を感じたら、早めに専門業者に相談し、メンテナンスを依頼しましょう。

 

エコキュートの故障の前兆については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。

 

エコキュートの寿命は何年?故障の前兆とベストな交換タイミングを解説

 

また、塩分の多くは風に乗って運ばれるため、交換する場合は風が直接あたらない場所に移動させたり、風除けをつけたりするのも効果的です。ヒートポンプユニットの周辺に十分なスペースがないと、給排気が妨げられ運転効率が下がります。風除けを設置する場合は、ヒートポンプユニットの給排気口をふさがないように注意し、必要なスペースを確保しましょう。

エリアや暮らしに合わせたエコキュートで快適に!

オンリーワンリフォーム石友グループの『給湯ナビ』では、エコキュートの交換に関するご相談も随時受け付けています。お見積りは無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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